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       □■□ うつくしま教育通信 Vol.110 □■□2013.7.22

  発行:福島県教育委員会        http://www.pref.fks.ed.jp/

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☆☆ 目次 ☆☆ 
◎日々の思い
 教育庁参事 笠原 裕二(かさはら ゆうじ)
◎リレーエッセイ
 県教育委員会委員長 境野 米子(さかいの こめこ)
◎お薦めの一冊コーナー
◎学校自慢コーナー
 南会津町立桧沢小学校
 石川町立沢田中学校
 福島県立石川養護学校
◎お知らせ
◎編集後記

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◎日々の思い
       
「最大の教育環境は教員」         
         教育庁参事 笠原 裕二(かさはら ゆうじ)

 近頃、あるプロデューサーが書いた本を読みました。今回は、その本の
中にあった言葉を私なりに教育の視点で解釈してご紹介してみたいと思います。
(私なりの解釈ですので、不十分な点はお許し頂きたいと思います。)
 教職員の皆さんも様々なジャンルの著者の言葉に触れることがあると
思いますが、それぞれの言葉について、教育の視点から解釈或いは
考えてみることで、皆さんにとって職務上でのヒントになるのではないかと
思います。

○生徒の理解等の事情を考慮せず、自分の得意な方法で教育を行う
「アーティスト」ではなく、生徒の状況を把握しながら、生徒に合った方法・
内容で教育を行う「プロデューサーであること」が大切である。

○教育はいつの時代においても必要かつ大切なことであるが、時代や状況の
変化に応じてどのように教育を行っていくのかを考えることも大切である。

○人は好きな分野に関心を集中しがちであるが、これまで関心のなかった
分野に触れてみることで、全然違う新しい発想が生まれてきたりする。

○自分の世界を広げるためには、広く周りの様子・状況を視野に入れながら、
それを面白がることが大切である。

○人を説得するためには、そのことについて自分自身が納得している
必要がある。

○「人を上手に動かすコツ」は、学校内の立場の問題や教師対生徒の
力関係ではなく、大切なのは、同僚教員や生徒との間において、
人と人としての信頼関係、心のつながりがあることである。

 さて、本県が目指す教育の理念である「“ふくしまの和”で奏でる、
こころ豊かなたくましい人づくり」、その方向性を示す3つの基本目標の1に
「知・徳・体のバランスのとれた、社会に貢献する自立した人間の育成」が
掲げられています。
 本県が東日本大震災・原子力災害からの復興の道のりを歩んでいくために
最も重要なのは「人づくり」であり、その成否は生徒の教育に直接携わる
教員の皆さんにかかっています。
 教員の皆さんが教育に対して使命感を持ち、目標を定めながら、生徒
一人一人の教育的ニーズに応じたきめ細やかな教育を行うことができるよう、
より高い自律心と倫理観を持つとともに、専門性を高め、実践的指導力の
向上を図ることが大切です。
 教員の皆さんには、「最大の教育環境は教員である」との認識のもと、
福島県復興への強い思いと気概を持って教育に当たっていただき、「人材」を
超える「人財」となる人間の育成をお願いいたします。
 
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◎リレーエッセイ
   「ふるさと学習に思う」
           県教育委員会委員長 境野 米子(さかいの こめこ)

 今年も相馬農業高等学校飯舘校で、全9回の「ふるさとに学ぶ」の講義が
始まりました。受講するのは2年生19人、うち飯舘中学校出身の生徒さんは
16人です。講師は村民や福島大学の教員で、テーマは「獣害対策と地域づくり」
「伝統芸能による地域づくり」「住民・職員の参加・協働による村づくり」など。
計画的避難区域に指定されて無人の村になってしまった飯舘村ですが、
その地域についての学びに意味があるのか。また飯舘村出身ではない生徒さんも
いる現状にあって、飯舘村についての地元学に共感してもらえるのか。
これは、ふるさとを追われた多くの県民がいる今日にあって、教育の場に
突きつけられている重いテーマではないかと思います。
 先日、浪江小学校の授業参観に参加させてもらいました。あいにくの
雨でしたが、体育館に隣接して大きなテントが張られ、そこで用意された鉄板で
名物「なみえ焼そば」が豪快に炒められ、子どもや保護者から大歓声と大拍手。
いっぺんに100食は作ると言うのですから、もやしが投げこまれると歓声が
あがり、特注の麺が炒められると大歓声があがり、ソースが鉄板で踊るように
注がれると拍手。その迫力、手技に魅せられました。
 それもそのはず、メンバーがすごいのです。実演が始まる前に、この焼そばを
作ってくれる「浪江焼麺太国」のメンバーのお話がありました。メンバーは
ボランティアで通常は別の仕事(役場、飲食店、会社員など)をもち、
声がかかると浪江町の写真や子供達のアンケートの展示、浪江町民の現状を
話したりして、ふるさとのため、浪江町民の絆を繋ぐため、原発事故を
風化させないため、復興のシンボルとして活動しているとのことでした。
 2011年11月の第6回B−1グランプリin姫路、2012年10月第7回
B−1グランプリin北九州と、連続して4位に入賞し、全国に名を轟かせました。
全国に避難する浪江町民にどんなにか大きな勇気を与えたのではと思います。
 しかも刺繍の焼そばのシンボルマークを背中につけた揃いのつなぎ服を
身につけて、かっこいいのです。子どもたちは、そのシンボルマークの
バッジをもらって胸につけ、「浪江焼麺太国」の「一味」になって大喜びでした。
 浪江町は4月1日に避難区域の再編が行われ、宿泊は禁止ですが、日中の
立ち入りが可能となりました。しかし、元通りに住める見通しはついていません。
2年前の地震と津波・原発事故・避難の連絡の遅れから、町民は北海道から
沖縄まで全国に散らばりました。二本松市の廃校舎、元下川崎小学校で
授業を再開したのは2011年の8月でした。
 震災前は6校あった小学校は1校になり、浪江小学校だけでも600人
いたのですが、昨年は30人、今年は19人と激減し、しかも新入生はゼロでした。
多くの町民は県内外にいて、避難先の小学校に通っています。
 この浪江小学校の生徒さんたちは、3台のバスで郡山市や福島市の仮設住宅や
借り上げ住宅から、遠いところは片道1時間半、近いところでも25分をかけて
通っています。
 この浪江小学校で特別に力を入れているのが、総合的な学習の時間を
活用して取り組まれている「ふるさとなみえ科」です。
 子育て世代の20〜39歳の町民の50%が「浪江町に戻らない」と
答えているなかで、美しい風景や、伝統工芸の大堀相馬焼(おおぼりそうまやき)、
野馬追(のまおい)、請戸川(うけどがわ)の鮭狩、十日市などの祭りや文化を
子供たちに伝えたいと願う教師集団が一丸となって取り組んでいます。
仮設住宅の訪問や、大堀相馬焼の体験、十日市の開催など、作品や写真からは
子どもたちの体いっぱいの喜びが伝わってきます。
「あ〜おいしい 浪江やきそば 名物だ」
「いまはいけない 浪江町だけど いきたいな」
と、浪江小学校で学ぶ生徒さんが作ったカルタには、店の名や、美味しかった
食堂の名など、浪江での暮らしが読み込まれていて、子どもらしいユニークさに
大笑いし、感心しました。
 昨年に相馬農業高校飯舘校で行われた「ふるさとに学ぶ」の講義を受けた
生徒さんの感想をいくつか紹介したいと思います。
「ふるさとに学ぶなんて、むだな時間と思っていた・・・野生動物も人間と同じく
震災にあい避難してたいへんなんだ・・・いろいろためになりました」
「お年寄りがたくさんの野菜を作っていて、野菜を通してのコミュニティ形成の
場ができていて、とても素晴らしい・・・互いを育て合い、ともに学び合って
生活をし、自分がやりたいことに全力を持って取り組んでいる所は飯舘人として
学びたい」「飯舘の住民ではないが・・・飯舘の一員になったつもりなので、
仲間入りになった感じで聞いてました。この講演を聞いて、飯舘が好きになった
ような気がしました」「伝統芸能を通じて人と人がつながる、古いことでも
新しい力を生み出す・・・時代遅れのことを何年も続けている飯舘はすごいなと
思いました」
 もしかしたら、ふるさとに還れないかもしれないと思っていても、還りたいと
思うのは、当たり前のことです。そのふるさとの良さを、すごさを、懐かしさを
大人が子どもに伝えたいと思うのも、当たり前のことです。その当たり前の
気持ちだからこそ、子どもに伝わります。だからきっと、一人一人の子どもの
根っこになって、知らず知らずに大きく育ち、世界に羽ばたく時になって、
懐かしいふるさとを誇りに思い、熱くふるさとを語る子どもに育つに
違いありません。またそのことが子どもの育ちにとって、何より大切なことと
思えています。
 この福島の地で、ふるさとのため、県民の絆を繋ぐため、原発事故を
風化させないため、ふるさと学習が、子どもたちの力になることを
確信しています。
 

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◎お薦めの一冊コーナー

 このコーナーでは、福島県立図書館司書のお薦めの一冊を御紹介します。

 『山の仕事、山の暮らし』
           (高桑 信一/著 山と渓谷社)
 只見のゼンマイ小屋・檜枝岐の山椒魚漁・猟師や蜂飼いなど、日本の山で生き、
山を生活の糧としてきた人々の暮らしを、著者が10年の歳月をかけて
取材し綴った物語。のびやかな山棲みの暮らしばかりでなく、日々変化を続ける
現代社会において、変わらないものと、変わっていくことの切なさや厳しさに
気付かされる一冊。 (県立図書館司書 S.O)
 
  県立図書館024−535−3218
  http://www.library.fks.ed.jp/
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◎学校自慢コーナー

 このコーナーでは、各学校の特色ある取組を御紹介します。詳しい内容を
県教育委員会のホームページで紹介していますので、御覧ください。   

○『笑顔いっぱい ひ・さ・わの子』
                         南会津町立桧沢小学校

 平成25年4月に、檜沢小学校、針生小学校が統合し「新生 桧沢小学校」が誕生しました。
桧沢小学校は、旧田島町の西部に位置し、山間にある児童数55名の小さな学校です。
 教育目標「夢と希望をもち、たくましく生きる子どもの育成」を目指し、
『「ひ」とと協力する子、「さ」いごまでがんばる子、「わ」かろうと真剣に学ぶ子』の育成のため、
3つの学校自慢「豊かな自然!きれいな校舎!おいしい給食!」を誇りとした
教育活動を進めています。
 
  南会津町立桧沢小学校の学校自慢のページへ
→ http://www.pref.fks.ed.jp/school/miaizu_s/s_minamiaizu_hisawa1307.pdf
  南会津町立桧沢小学校のホームページへ
→ http://www.hisawa-e.fks.ed.jp/

○『 「今、輝く生徒」の育成を通して 「自立の基礎づくり」を推進する』
                         石川町立沢田中学校

 本校は石川町の南西部に位置し、豊かな自然の中での果樹栽培が盛んな農村地帯に
あります。創立66年を迎えた本校は、現在各学年1クラス全校生54名の小規模校ですが、
生徒と教職員は「今、輝く生徒」をスローガンに、毎日の授業や生徒会活動、部活動に
大変熱心に取り組んでいます。
 また、小学校や保護者、地域の方々との連携を大切にした活動で豊かな人間性の
育成に努めています
  
  石川郡石川町立沢田中学校 の学校自慢のページへ
→ http://www.pref.fks.ed.jp/school/kentyu_t/t_ishikawa_sawada1307.pdf
  

○『地域とともに育つ学校づくり  地域行事をとおした交流』
                          福島県立石川養護学校

 石川町では、毎年5月に交通安全教室が行われています。
これは、(社)いわき石川青年会議所が主催となり、地区の小学生向けに実施している
ものです。
 本校の小学部も十数年にわたり、この交通安全教室に参加させていただいています。
 本校の児童にとって、交通安全について学ぶとともに地域の方々や小学生と交流を
深める場となっています。

 福島県立石川養護学校の学校自慢のページへ
→ http://www.pref.fks.ed.jp/school/kentyu_k/k_ishikawayogo1307.pdf
 福島県立石川養護学校ホームページへ
→ http://www.ishikawa-sh.fks.ed.jp/

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☆☆お知らせ☆☆
 
 夏休みが始まりました。海開きやプールの再開などのニュースが報じられています。
そこには決まって子どもたちの笑顔、笑顔・・・。たくましく成長した姿で教室に戻ってきて
ほしいものですね。
 さて、ここからは7月のお知らせコーナーです。 

◎義務教育課からのお知らせ
 ○〜あなたの心温まる体験談・すてきなエピソードをお聞かせください!〜
   「モラル・エッセイコンテスト」                      
   義務教育課では平成25年の道徳教育総合支援事業として 「モラル・エッセイコンテスト」を
 実施中です。
  あなたの体験したちょっといいお話、今伝えたいメッセージを聞かせてもらえませんか。
  心温まるエピソードについては、道徳教材資料集に掲載する予定です。
  ◆応募対象:県内に住む中学生・高校生・一般の方々 
  ◆募集期間:平成25年7月1日(月)から8月31日(土)
    詳しくはこちらまで  http://www.gimu.fks.ed.jp/shidou/moral25/

◎ 県立博物館からのお知らせ
 ○夏の企画展 震災復興・国立科学博物館コラボミュージアム in 会津若松
   「対決!恐竜展 ティラノサウルスとトリケラトプス」
  ◆平成25年7月27日(土)〜9月16日(月・祝)(45日間)
   ふだん地方都市ではあまり目にすることのできない恐竜の全身骨格復元を複数
  展示します。
   恐竜に興味を持つ多くの人たち(特に子どもたち)の知的好奇心を満たすとともに、
  迫力ある恐竜の魅力を楽しんでいただける内容になっています。
   あわせて以下のような楽しい企画があります。
  夏休みの思い出づくりにぜひ御覧ください。
    ・企画展イベント「夏休み恐竜ナイトミュージアム」(要申込)
           日時:8月17日(土)17:30〜19:00
    ・実技講座「ペーパーアートで恐竜をつくろう」(要申込) 
           日時:8月24日(土)13:30〜15:00

    県立博物館 0242−28−6000
    http://www.general-museum.fks.ed.jp/


◎ 福島県文化財センター白河館「まほろん」からのお知らせ
 ○「まほろん夏まつり」
  ◆平成25年7月28日(日)10:00〜15:00
    夏まっさかり!まほろんで古代体験(弓矢・火おこし・勾玉づくりなど)をして、
   いい汗かいてみませんか。 
 
   まほろん 0248−21−0700
   http://www.mahoron.fks.ed.jp/


◎ 県立図書館からのお知らせ
 ○アートなおはなしかい キーワード「どうぶつ」
 日 時 8月10日(土)13:30〜15:30
 会 場 福島県立図書館、福島県立美術館
 対  象 年長〜小学生 20名程度
 申込締切 8月10日(土) ※先着順 ※参加無料
  図書館でおはなしかいを楽しみ、美術館で作品にふれた工作などをしながら
 いつもと違う視点で作品を鑑賞します。

   県立図書館024−535−3218
   http://www.library.fks.ed.jp/
  
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□■□ 編集後記 □■□

 梅雨らしくない梅雨が終わる前に、各学校では夏休みを迎えています。
 私の幼少時の夏休みの思い出もだいぶおぼろげになっていますが、
上野あたりの博物館でみた恐竜の展示については比較的鮮明に残っておりますので、
今も昔も恐竜というものは、どこか子ども心をつかむものがあるのでしょう。
男子だけかもしれませんが。
 本文で御紹介したとおり、県立博物館では企画展「対決!恐竜展 ティラノサウルスと
トリケラトプス」を開催します。
 ぜひ御家族で足をお運びいただいて、子どもだけでなく大人の方もお楽しみいただき、
久しぶりに子ども心を取り戻してみてはいかがでしょうか。

               教育総務課長 森下 平(もりした たいら)

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 ・お問い合わせは、福島県教育庁教育総務課へお願いします。
  電話 024-521-7759
  メールアドレス k.kouhou@pref.fukushima.lg.jp
 ・このメールの再配信は御遠慮ください。
 ・このメールは携帯電話の形式には対応しておりません。

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 編集・発行 福島県教育委員会
 発行日 平成25年7月22日(月)
  http://www.pref.fks.ed.jp/
  e-mail k.kouhou@pref.fukushima.lg.jp

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